詳しく簡単解説 中級中国語文法 助詞(了,在,着など)
「彼は昨日行かなかった」という日本語を中国語に訳す場合どのように訳しますか?「昨天他没去了」と訳すと間違いになります。 なぜ間違いなのか勉強していきましょう
Contents
「了」について
他不去と他不去了の違い
注目するの「了」ですね。この「了」はどのような意味をもたらすのでしょうか。文末の「了」は過去の印ではなく、「変化」を表します。そのため「他不去了」は「もともと行きたかったけど、気持ちや状況が変化して、行かなくなった」という意味を指します。
他不去「彼は行かない」
他不去了「彼は行かなくなった、行くのをやめた」
我不吃「私は食べない」
我不吃了「私はもう食べない、食べるのをやめた」
他不学「彼は習わない」
他不学了「彼はもう習わない、習うのをやめた」
他没去と他没去了の違い
ここの「了」も上記の意味と同じです。他没去了は過去のある時点にやめたことを表し、「彼は行かなくなってる」という意味になります。
他没唱歌「彼は歌わなかった」
他没唱歌了「彼はもう歌わなくなっている」
我没教汉语「私は中国語を教えなかった」
我没叫汉语了「私はもう中国語を教えなくなっている」
他不去了と他没去了の違い
上記では、
他不去了「彼は行かなくなった」
他没去了「彼は行かなくなっている」
と説明しましたがこの違いはなんでしょうか。
「不+動詞+了」
もともとしようと思っていた動作をやめる、あるいはやめたことと、今までしている動作をしなくなって、別の動作をするようになったことを表します。
彼は二年間中国語を習っていたのになぜやめたの?
他学了两年汉语,怎么不学了?
「没+動詞+了」
「過去のある地点で既にやめていた」という状況を聞き手に知らせるだけです。「他没去了」は以前は行なっていたが、かなり前にもう行かなくなったということを表しています。
彼は退職して三年になり、もう教えなくなっている
他退休三年了,已经没教书了
感情動詞(喜欢,爱など)と理解動詞(理解,了解など)の否定は、現在も過去も全部「不」で否定します。
别说と别说了の違い
「别+動詞」を使う時
①まだ行っていない動作をしないように中止する
②一般的な忠告をする時の「〜しないで」
②について
相手がやろうとしたことではなく、単に一般的な忠告として「〜しないで」という場合に「别+動詞」を使います。
どんなことをするにしても要求は高すぎないように
做什么事都别要求过高
「别+動詞+了」を使う時
③相手がやっている動作をやめさせる
④よくないことに気をつけてもらう
④について
生活の中には相手にして欲しくないこと、気をつけてほしいことが多々あります。例えば「転ばないで、火傷しないで、風邪を引かなで」など「〜しないで」と言いますね。これはまだ行われていない動作なので「别+動詞」だと思われがちですが実際は「别+動詞+了」を使います。この「了」は注意を喚起する語気詞と考えてください。
気をつけて、転ばないでね
小心,别跌到了
ゆっくり飲んで、服にこぼさないで
慢慢儿喝,别弄湿了衣服
「〜し終えること」をしないでと言いたい時は、はっきり分かるように結果補語の形にしなければいません。例えば、「别吃完了(〜を食べてしまわないで)」などです。
「了」の用法
「了」は「状況の継続」「新状況の実現」「完了の状況」の3つの意味があります。
「状況の継続」
中国語はもう3年習っている
汉语我学了3年了
この日本語の意味は「3年習っていてさらにその学習が継続している」という意味です。文末の「了」は継続の意味を表しています。
「新状況の実現」
彼は泣いた
他哭了
私は年をとった
我考了
この「了」は全て実現したことを表しています。しかしながらこの「了」は未来の「新状況の実現」も表すことができます。
来年、弟は大学生になる
明年弟弟是大学生了
来年4月、私は会社員になる
明天四月,我是公司职员了
上記の文は未来のことですが「了」を使い、「新状況の実現」を表しています。「快~了」「快要~了」「就~了」「就要~了」で使われている「了」もこの用法です。
もうすぐ雨が降る
快下雨了
「完了の状況」
完了の状況とは一般的に過去形のことを指します。この「了」は誰もが使いやすいのですが、実は未来の「完了」にも「了」を使うことができます。
条件文の「〜してから、〜したら」
明日終わったら電話をします
明天我做完了,给你打电话
あなたは準備ができたら教えてください
你准备好了,就告诉我
「もうすぐ〜になる/をする」
快~了,快要~了,就~了,就要~了は状態だけでなく、動作の未来完了も表せます。
お金ももうすぐ使い切ってしまうよ、どうしよう
我快要用完了,怎么办?
彼はもうすぐ卒業する
他就要毕业了
「〜してしまう」
「〜してしまう」の「了」も未来完了を表します。特に把構文でよく使われます。
これらの料理を食べてしまいなさい
你把这个菜都吃了吧
彼はあれらの本を全部売ってしまうつもりだ
他准备把那些书都卖了
我走了と他走了の違い
我走了「私はもう行くよ」
他走了「彼は行ったよ」
主語が違うと「了」の意味も違ってきます。我走了は我要走了の要が省略された形で、「そろそろ時間になるので、私はもう行かなくてはいけない」という「未来の新状況の実現」を示します。他走了は単に完了を示します。
以上のことから「他+動詞+了」は必ず完了を表しますが、条件文と仮定の複文では、未来完了も表せます。
彼が行ってしまったらあなたは寂しくなるよ
他走了,你会很寂寞的
彼が寝たら、私たちはネットができるよ
他睡了,我们就可以网上了
「在と着」について
「在+動詞」「動詞+着」共に「〜している」という意味ですが使い方の違いがどうなのか説明してきます。
在+動詞について
動作の進行を表し、意識的に何かをしている状態のみ「在+動詞」を使います。
聞いている
在听
洗っている
在洗
宿題をしている
在做作业
新聞を読んでいる
在看报纸
インターネットをする
在上网
休んでている
在休息
動詞+着について
「状態の継続」
自然現象や物事の状態の継続を表す「〜している」は動詞+着を使用します。
雨が降っている
下着雨
風が強く吹いている
挂着大风
玄関が開いている
大门开着
「命令文」
お願いや命令文、自分から進んでやろうと思う時によく使われます。
お前は聞いてなさい
你听着
ちゃんと持ってて
你好好儿拿着
私はあなたを待っています
我等着他
着が使えない場合がある
乾燥している
×干燥着
太っている
×胖着
散らかっている
×乱着
上記は「状態の継続」なので「着」が使えるとかというと使えません。どうして「着」が使えないのでしょうか。
「着」が使えない条件
①形容詞
②感情動詞で状態の継続を表す「〜している」
③状態の変化の発見を表す「〜ている」
④いつもしていることを表す「〜ている」
⑤動作、継続、変化もなく、恒常の状態を説明する「〜ている」
⑥瞬間動作の結果が継続している状態を表す「〜ている」
①彼は痩せている
×他瘦着
○他很瘦
②母が心配している
×妈妈担心着
○妈妈很担心
③パソコンが安くなっている
×这个电脑便宜着
○这个电脑便宜了
④彼は毎週テニスをしている
×他每个星期打着网球
○他每个星期都打网球
⑤彼はスマホを持っているますか?
×他有着智能手机吗?
○他有智能手机吗?
⑥庭の木が倒れている
×院子里的树倒着
○院子里的树倒了
是〜的構文について
是~的構文とは、既に行われた動作、以前から現在も続いている動作の時間、方法、場所などを確認することです。例えば「彼が日本にすでに来た」ことについて、「いつ、どこから、どのように来たか」など突っ込んで会話をする時に使われる構文です。
「的」は「動詞+目的語」の後ろ、つまり文末に置かれます。
彼はどうやって日本に来たの?
他是怎么来日本来的?
しかしながら以下のような語順で会話される時があります。
她是怎么来的日本?
「的」の位置が目的語の前に来ています。上海や台湾などの南方ではこのような言い方は使いませんが、北方の北京などでは使われることがあります。
この語順が使われる時は、「動作に関わる時間、方法などを不思議に思う時」「動作に関わる時間、方法などに不満がある時」です。
以上となります。
他の文法もこちらでまとめているので確認してみてください
ではでは!
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