中国語中級文法 比較文の中の再,更,还の違い
中国語の比較文には再/更/还を使用する形があります。これらの違いを説明していきたいと思います。
Contents
比較文の再
比較文における再は一番制限が大きく、普通の比較文(A比B~,比起~)には使えません。比較文で再を使うには2つの使い方しか存在しません。
要求やお願いする場合
比較文における再は状態の説明には使えません。使えるのは「要求」の時だけで、しかも形容詞や動詞の後ろに必ず不定数量詞の「一点儿か一些」を使わないといけません。
あなたは明日は今日よりもう少し早く来られますか?
你明天能不能比昨天再早点儿来?
「形容詞+一点儿+動詞」の一点儿は比較するときと相手にお願い・命令・催促するときに使います。詳しくはこちらを確認ください。
再は未来のことにしか使えないので、「昨年の最高気温は今年より3度低い」を「去年最高气温比今年再低三度」とは言えないので気をつけてください
比較文ではないが前の状態より「もっと〜」という場合
普通の比較文は「比,比起」を使いますが再が使える比較文は「隠れている比較文」のような文です。つまり話者と聞き手が互いに前の状態を知っていて、話者が「もっと〜」してほしい時に使います。やはり要求やお願いになります。しかも同じく一点儿,一些を使わないといけません。そして過去のことには使えません。
今年、あなたはもっと努力しないといけない
今年你得再努力一些
比較文の更
比較文によく使われるのは更だと思われます。過去でも現在でも未来でも使うことができます。比較文における更2つの用法があります。
3者間の比較
更は「ずっと、もっと」の意味があり、3者を比較する時によく使われます
姉は私より背が高く、兄は私よりずっと背が高い
姐姐比我高,弟弟比我更高
2者の比較でAのレベルは認めてるがBが「もっと」高いか低いということを示す時
あなたの中国語は彼よりずっと上手だ
你汉语说得比他更好
2者を比較する場合も使えます。その時はまず前提が片方のレベルを認めてその後、もう片方がもっと高いか低いかという状況を示すために更を使います。
ただしこの場合は、比よりも比起の方がよく使われています
英語と比べると中国語の方がもっと難しいと思う
比起英语,我觉得汉语更难
比較文の还
更と还は比較文でよく使われますが、还は更より主観的な気持ちが入るため更より使用頻度が少ないです。ただ、個人お判断や感情的な表現を伝えたい時にはよく使われます。
あなたの中国語は彼よりもっといい
你汉语说得比他还好
彼はあなたよりもっと野球が好きだ
他比你还喜欢打棒球
还と更の違い
比べる土台が違う
还
AとBは同じレベルだがどちらかといえばAあるいはBの方が少し高いか低いという場合に使われます
更
AとBが違うレベルでの比較て「AはBよりずっと〜」「BはAよりずっと〜」のように差が大きいことを伝えたい時に使います
①他比你还努力
彼はあなたよりまだ頑張っている
②他比你更努力
彼はあなたよりずっと頑張っている
感情があるかないか
还
相手や一般的には差がないと感じていても、話者の見方としては両者には差があるという主観的な判断がある場合、还を使う
更
そのニュアンスがありません
比喩表現の文
还
比喩を使って感情的に大げさにいう比較文によく使われる
更
現実のことの比較だけにしか使えない
彼は狐より滑稽だ
他比狐狸还狡猾
彼に手伝いをお願いするのは天に上るより難しい
找他帮忙比登天还难
その他
○他比我还大三岁
○他比我更大
○他比我还大
○他比我更大一些
○他比我更大一点儿
○他比我还一些
○他比我还一点儿
なぜなら補語が表す数量が具体的な場合、更が使えなくなからです。