詳しく簡単解説 中級中国語文法 副詞「还と再」

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詳しく簡単解説 中級中国語文法 副詞「还と再」

基本的な使い方はこちらに明記していますのでご確認ください。
ここではさらに詳しく説明していきます。

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「还」について

動作の継続

还+動詞「まだ〜している」

動作や状態が持続していることを表す時には動詞の前によく「还」を置きます。その際、動作の進行を表す「在+動詞」と状態の持続を表す「動詞+着」「動詞+在」の前にもよく「还」が置かれます。

彼らはまだ授業中だからちょっと待ちましょう
他们在上课,我们等一等吧
彼らはまだあそこに立っていて君を待っているよ
他们站在那儿等你呢

还+没+動詞「まだ〜していない」

彼らはまだ授業が終わっていない
他们还没下课

また、存在の「いる、ある」の在は肯定文では「还在」とは言えませんが否定文では「还没在」とは言えません。「まだいない」という日本語を「まだ来ていない」という具体的な動作を加えて「还没来」とする必要があります。

昨年彼はまだこの学校にはいなかった
去年他还没来这个学校

还+没有「まだ持っていない」

所有を表す「有」は肯定も否定も还と一緒に使えます。「还有」は「まだ〜がある、いる」という「持っている状態の継続」を表します。「还没有」は「持っていない状態の継続」を表しますが、実際は「今はまだ持っていないが、いつか持つ」というニュアンスがあります。
もし「ずっとない、持つことはもう今度ない」場合では「一直没有」を使って表現します。

还+不+動詞「まだ〜しないの?」

「まだ〜してないの?」という詰問文(催促のニュアンス)は还と動詞の間に没ではなく不を使わなければなりません。

時間ですよ、まだ行かないの?
时间到了,还不走?

もし不ではなく没を使うと、詰門するニュアンスがなくなり単にまだ行われていない状態を説明するだけになります。

理解・感動・能願動詞について

理解動詞(知道,理解,了解)、感情動詞(喜欢,感动,讨厌)、能願動詞(想,能,愿意,肯)は過去も現在も、意思でなくても全て「不」で否定しなければいけません。
まだ知らなかった「还知道」
まだ行きたくなかった「还想去」

また「还不+動詞」は理解動詞・感動動詞・能願動詞以外には使えません。

「自分の意思の場合」
私はまだお風呂に入らない
×我还不洗澡
○我还不想洗澡

「条件の場合」
私はまだお風呂に行けない
还不能洗澡

还+形容詞

状態の継続を表し、肯定文でも否定文でも使えます。

北京はまだ寒いですか?
北京现在冷吗?

「还+形容詞」は状態の継続だけでなく「まあまあ」という意味もあります。状態の継続の場合は形容詞の前に「很」を使い、「まあまあ」の場合には「很」をつけずに表現します。

それから形容詞の否定は「不+形容詞」ですが、変化のある形容詞は「没」も使えます。

夜はまだ明けていないのでもう少し寝てください
天还亮,你再睡一会儿吧

还+介詞構造+動詞

彼はまだ北京で働いているの?
在北京工作吗?

追加を表す

人・物の追加

人や物を追加するときには「还有+名詞」にします。「还」のみではなく必ず「还有」を使いましょう。副詞は一般的に名詞を修飾できません。そのため还だけでは修飾できないので「还有」を使う必要があります。

彼の家に猫が二匹、それから犬も一匹いる
他家有两只猫,还有一只狗

还有の代わりに「又」を使ってしまう場合があります。「又」は単独で使う時は動作がまた行われたこと反語表現にしかありません。

彼は昨日きた、今日もまた来た
他昨天来了,今天来了

同士に2つの状態や存在を説明したり、2つの動作が行われていることを表すには「又~又」を使います。

これは安くて使い易い
这个东西便宜好用

「还」は同時に存在や動作を述べるのではなく、追加する物や動作の説明です。従って名詞を追加する場合には「还有+名詞」を使います。

動作や状態の追加

名詞だけでなく、動作や状態を追加説明する時も「还+名詞/形容詞」にして表現します。この还の前に「而且」を置くこともできますが省略することもできます。
ただし「而且」と一緒に使う際は「还」は省略できません。なぜなら「而且」は主語の状態を追加説明する時に使われるからです。

この中華料理は美味しいし、しかも安い
这个中国菜很好吃,而且很便宜

状態が違ったり、あるいは別の動作の場合は「还」を使う必要があります。

彼は上海でたくさんの所を見学した、それに上海蟹を食べた
他在上海参观了很多地方,吃了上海蟹

不但~还,除了~还~

追加を表す还はよく、不但,不仅,除了と一緒に使われます。
不但~还「〜ばかりではなく」
不仅~还「〜ばかりではなく」
除了~还「〜を除いて」

除了に関しては必ず还と一緒に使う必要があります。不但と不仅に関しては「还」以外に「也」も一緒に使うことができます。「也」は同じ状態や動作が存在したり行われることを表し、「还」は追加を表します。

彼は車だけでなく、家もあります
他不但有汽车,有房子
彼は車だけでなく、家まであります
他不但有汽车,有房子

程度を表す

「まあまあ」を表す还について説明します。

还行,还可以

「まあまあ」を表す还はよく後に「行」か「可以」をつけ「还行」「还可以」にします。後に動詞を置くことができません

彼女の歌はまあまあ上手だ
他歌唱得还可以
彼の中国語はまあまあだ
他汉语说得还行

还+形容詞

レベルが高い、あるいは期待するレベルを表す形容詞の前に使えます。これも満足しているわけではないが、悪くもないという意味の表現です。
この「まあまあ」と一緒に使う形容詞は必ずプラスの意味の形容詞、レベルが高い、望ましい形容詞でなければいけません。「贵,小,坏」などのマイナスの意味の形容詞は使えません。
もし「还贵」のようにマイナスの意味の形容詞を还の後に使うと「まだ高い」という状態の継続の意味になります。

それからこの「まあまあ」を表す「还」には「很」と一緒には使えません。もし「还很+形容詞」にすると状態の継続を表す「还」になってしまいます

还+算+形容詞

「还算」で「まあまあ言える」という用法もよく使われます。自分の判断で期待通りではないが、まあまあいけるという考えを表す時に使います。「还算」の後に「比较+形容詞」も使います。

あの病院はまあまあわりと良心的だと言える
这个医院还算比较有良心

未来の重複

还,再,又は重複を表すことが出来ますが使い方が違います。説明していきます。

又について

又は過去において、同じ動作、あるいは定期的に行われた動作の重複を表します。

再について

「还」も「再」も未来の重複を表せますがこの違いは何でしょうか。

「还」はもう一度する意思がはっきりしている時にしか使えません。また相手が強い意志でもう一度同じ動作をするかどうかの確認も含みます。
「再」は意志ではなく、客観的な動作の重複、動作の重複の提案に使われます。

来年彼らはまた中国に行く
明年她们去中国

意志がはっきりしていない、意志が含まれない、単なる動作の重複、もう一度してもらいたい、もう一度したらという提案・意見を述べる時は「再」を使わなければいけません。

おそらく彼は、やり続けるのは無理だと思う
他恐怕无法支持下去
私たちは最初からもう一度やりましょう
我们从头做一遍吧

还について

还は強い意志がある時の表現なので、軽い気持ちや軽い動作を表す動詞の重ね型や「一下(ちょっと〜する)」と一緒には使えません。再は使えます。

あなたはもう少し考えてください
×你想想吧
○你想想吧

私たちはもう少し待ちましょう
×我们等一下吧
○我们等一下吧

还の後に助動詞が置ける

还の後には助動詞が置けますが、再の後には助動詞を置くことができません

否定形がない

重複を表す「还」は強い意志を表すので肯定文しかありませんが「再」は肯定も否定もあります。

彼がもう一度仕事をしなかったらどうしましょう?
×他不工作,怎么办?
○他不工作,怎么办?

「他还不工作,怎么办?」は文法的には間違いではありませんが日本語に訳すと「彼がまだ仕事をしないならどうしよう?」という継続を表す表現になります。

还と再の違い

明天我来と明天我来の違いは何でしょうか。
そして、
明天我再来と明天你再来は言えますが明天他再来は言えません。
明天我还来と明天他还来は言えますが明天你还来は言えません。
なぜでしょうか。確認していきましょう。


している動作や状態の「継続」を表す
自分が進んでやるというはっきりした意思がある
お願いする時に使えない


ある動作の「繰り返し」を表す
意思がなく客観的な動作の重複
動作を繰り返す回数を表す数量詞と一緒に使える
相手にお願いする時に使える

「継続」と「繰り返し」

彼はまだそこで働いている
在那儿工作

明日、またあなたに電話するよ
明天我给你打电话吧

意思の有無

还は自分からするというはっきりした意思が含まれています。自分と第三者の気持ちを伝えることはできますが、相手の気持ちはわからないので还は使えません。

あなたはまた来るの?
来吗?
彼はまた映画を観にくの?
去看电影吗?

お願いする時

「还」は自分がもう一度するというはっきりした意思含まれているので、相手にお願いしたり、頼む時には使えません。逆に「再」は意思のニュアンスがないので、相手にお願いする時に使えます

明日また来てください
明天你
もう少し考えてください
请你想想

数量詞と使う

「再」は動作を繰り返す回数を表せるので、後の動詞は数量詞を取れますが「还」は単に動作か状態の継続を表すだけなので数量詞と一緒に使えません。

私はもう一聞きたい
我想听一遍
私はあと5分待ちます
等五分钟
彼はもう2つ買いたい
他想买两个

明天我来と明天我来の違い

どちらも文法的には間違いではありませんが意味が少し違います。明天我还来は強い意思を表し、明天我再来は単にもう一度来ることを伝えるだけです。

明天你来は言えるが明天你来はダメ

还は強い意思を表します。相手の意思というのは相手にしかわからないので你还来とは言えません。相手の意思を確認する疑問文「明天你来吗?」なら使えます。
你再来は相手に「もう一度来てください」というお願いの意味になります。

明天他来は言えるが明天他来はダメ

第三者の考えがわかるなら「来る」と言えるので明日他来は言えます。しかし第三者にお願いすることはできないので明天他再来は言えません。
ただし、後続に何かがあれば言えるようになります。
「明天他来,怎么办?(明日彼がまた来たらどうしよう?)」

「再」について

再の使い方は①「もう一度」②「また」③「もっと」④「〜してから」⑤「どんなに」です。

再と数量詞の関係

上記で「再」は数量詞と一緒に使うことができると説明しました。数量詞を使う可能性があるのは①と②の意味の場合です。①と②の用法の際、必ず数量詞が必要になるのでしょうか。

数量詞がいる場合

具体的に「もう一度、もう一回、もう一個」あるいは相手に何かをしてほしい時は数量詞が必要になります。

私はもう一度見たい
我想看一遍
これは美味しいのでまた食べたい

这个很好吃,我想吃一个

「また食べたい」という日本語には数量詞はありませんが中国語で「我想再吃」と言ってしまうとキツく感じとられてしまいます。ニュアンスを柔らかくするために動詞の後に具体的な数量詞を入れます。数量詞がわからない場合は「1つ」を表す中国語を入れれば大丈夫です。

動詞の重ね型か一下を使う場合

考える(想)や調べる(查)などの動作で「もうちょっと〜、もっと〜する」などを表現する場合は具体的な数量をつけるのではなく、重ね型や一下を使います。

もう一度考えて
你再想想(想一下)

また調べて見ます
我再查查(查一下)

数量詞も重ね型もいらない場合

仮定文の前半の「また、もう一度」の「再+動詞」は数量詞も動作の重ね型も使えません。

もう一度(また)携帯を使ったら没収します
要是用手机,就没收

「③もっと」と数量詞

「もっと頑張って」「もっと努力して」を中国語で表現する場合、「你再加油」「你再努力」のように動詞だけでは口調がきつく感じられます。中国語の場合、動詞で終わると命令口調になってしまうためです。
お願いする時アドバイス忠告する際は動詞の後に「一下」か重ね型か「吧」をつけて表現する必要があります。

がっかりしないで、もっと努力して
别泄气,你再努力吧
别泄气,你再努力努力
别泄气,你再努力一下

「再」の後の「動詞+方向補語」は数量詞があってもなくてもOKです。

明日また出かけます
我明天想出去一趟
我明天想出去

 

以上となります。

その他の文法はこちらでまとめています。

ではでは!

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ABOUTこの記事をかいた人

大学卒業後、社会人として約11年勤めてきたが30代半ばにして中国への留学を決意。30代からの中国語学習の過程やその時初めたブログ運営についてわかりやすくご紹介していきたいと思います!!